私たちは、朝起きれば顔を洗い、着替えをし、食事をし、または会社や買い物にいったりと日常生活の中で、さまざまな動作をしています。

 そして、人間は、本来自立してこれらの動作を行うことができる能力を持っています。

 しかしなんらかの病気やけが、加齢による身体機能の低下などがあると、毎日の動作が不自由になり、自分でできる範囲が狭くなってきます。

 介護とは、その不自由な部分を補い、その人が少しでも自力で出来るよう支援し、身の回りのお世話をする行為をいいます。

 最も日常的で、個別的な援助であるだけに、相手とのコミュニケーションを通し、考え方や価値観を理解することも大切になります。

 

 介護は、その対象によって次の2つに分けることができます。

 
 
  食事、排泄、着替え、理容、入浴、起居移動の日常生活動作(ADL)に対応する援助。
 
  家事、買い物など、日常生活行為をなすために必要な条件や手段を整える援助。手段的日常生活動作(IADL)に対応する援助。
 
※IADL・・・家事(炊事、選択、掃除など)買い物、金銭管理、趣味活動、公共交通機関の利用、車の運転など
 
 
 

 介護とは、本人のもつ残存能力を積極的に活用し、可能な限り自立できるように援助することが原則です。

 過剰な介護は、本人とその家族の自立を妨げることにつながり、適切ではありません。日常生活動作(ADL)、手段的日常生活動作(IADL)を自分で行うことが身体機能を高め、リハビリテーションにもつながりますので、必要最低限の介助を行うようにしています。